もぐらとねずみのこと

2代目のもぐらくんは実はネズミくんです。(初代のもぐらくんは猿でしたが。)
2代目のもぐらくんのネズミくんは、初代のもぐらくんがずっと大好きです。

もぐらカフェの名前について「なぜ?」とよく尋ねられます。
初代のもぐらくんがつけた名前です。彼女(実はもぐらくんは女性です)はもぐらが単に好きなのでした。
それに工房の庭に本物のもぐらがやってくるというのもありましたけど。

もぐらのように控えめでごそごそと仕事をしていた彼女。
自然が大好きで、ゆっくりと、でもとても優しい味を作っていました。

2代目の私もそんな味を作っていきたいのです。
2代目のネズミくんがもぐらくんをあこがれるのに、とてもよく似たお話がイギリスにあります。
イギリス人なら誰もが知ってる、Kenneth Grahameの”The Wind in the Willows”というお話。
2匹が訪れた”パンの神の島”に私も行けるでしょうか?
もぐらくんのようにキラキラ光る大きな川に漕ぎ出せるでしょうか?
もぐらくん、どうか私の小さな舟を見守っていてくださいね。


ネズミは、おもしろそうに笑いながら、おきあがると、おちついて話しつづけました。
「ボートのなかにいるか、そとにいるかなんてことは、問題じゃない。どうでもいいんだ。
そこがいいとこなんだよ。どこかへ出かけようが、出かけまいが、目的地につこうが、ほかのところへいってしまおうが、それともまた、どこへもつくまいが、ぼくらはいつもいそがしい。そのくせ、これといって特別のしごとがあるわけじゃない。
そして、一つのことをやってしまうと、また、なにかやることがある。
だから、それをやりたきゃ、やるもいいさ。だけど、やらないほうが、まだいい。
ねえ、きみ、ほんとに、けさ、なにもすることがないんなら、いっしょに川をくだって、一日ゆっくり、あそんでいかないか?」
もぐらは、ただもううれしくって、足の指をもじもじ動かしたり、
満足のため息で胸をふくらませたりしながら、いかにもしあわせそうに、
やわらかいクッションにぐったりもたれかかっていました。
「なんてすばらしい日なんだ。いますぐ出かけようよ。」と、もぐらはいいました。

石井桃子訳 「たのしい川べ」より

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